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論争すべき相手は園部参与ではない ──もっと聞きたい、園部参与との丁々発止 5 [女性宮家創設論]

以下は「誤解だらけの天皇・皇室」メールマガジンからの転載です


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論争すべき相手は園部参与ではない
──もっと聞きたい、園部参与との丁々発止 5
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 私は運動家ではありませんが、やむにやまれぬという思いから、組織も資金もないなか、「御代替わり諸儀礼を『国の行事』に」キャンペーンを、1人で始めました。現状では悪しき先例が踏襲されるに違いありません。改善への一歩を踏み出すために、同憂の士を心から求めます。
https://www.change.org/p/%E6%94%BF%E5%BA%9C-%E5%AE%AE%E5%86%85%E5%BA%81-%E5%BE%A1%E4%BB%A3%E6%9B%BF%E3%82%8F%E3%82%8A%E8%AB%B8%E5%84%80%E7%A4%BC%E3%82%92-%E5%9B%BD%E3%81%AE%E8%A1%8C%E4%BA%8B-%E3%81%AB

 さて、以下、拙著『検証「女性宮家」論議──「1・5代」天皇論に取り憑かれた側近たちの謀叛』からの抜粋を続けます。一部に加筆修正があります。


第2章 有識者ヒアリングおよび「論点整理」を読む

第6節 もっと聞きたい、園部参与との丁々発止──提唱者を標的にしない八木秀次高崎経済大教授の反対論


▽5 論争すべき相手は園部参与ではない
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 指摘したいのは、つぎの4点です。

(1)なぜ園部参与が論争の標的にされなければならないのか?
(2)八木教授の立脚点は歴史的天皇論なのか否か?
(3)「皇室の御活動」とは何を指すのか?
(4)鋭く批判することが問題の解決に結びつくのか?

 まず、(1)についてですが、園部参与を批判の標的にすることは適切ではありません。同じ法律家として、園部参与の憲法論・皇室論が気になるだろうことは理解できますが、園部参与が「女性宮家」創設の提唱者と見ることは躊躇(ちゅうちょ)されます。

 このことについては、第一章で詳しく検証したつもりです。

 園部氏が政府部内の非公式検討に加わったのは、11年4月のようです。皇室法をテーマとする第2期研究会が始まったのです。園部氏は約10年にわたる最高裁判事の職から離れたばかりでした。

 もともと行政法が専門だったらしい園部氏が、畑違いとも思える「皇室法」に挑戦し、この分野ではほとんど唯一の学術書といえる『皇室法概論』を著したのは、14年のことです。16年12月に発足した皇室典範有識者会議では座長代理となり、24年1月、「女性宮家」検討担当内閣官房参与に就任したのでした。

 つまり、園部氏は、女性天皇・女系継承容認=「女性宮家」創設の提唱者なのではなくて、法的整合性を確保するためにあとから駆り出された側なのでしょう。

 繰り返しになりますが、陛下の御在位20年をひかえて、宮内庁は御公務御負担軽減に取り組み、平成20年11月の御不例で軽減策は前倒しされました。

 しかし軽減策にもかかわらず、御公務は少なくとも日数において、逆に増えました。文字通り激減したのは、歴代天皇が第一のお務めと信じ、実践してこられた宮中祭祀でした。

 祭祀簡略化を陛下に進言したのは、渡邉允前侍従長ら側近でした。

 一方、皇室典範改正に執念を燃やしたのが羽毛田宮内庁長官でした。けれども「女性宮家」創設論を積極的にリードしたのは、羽毛田長官ではありません。むろん園部参与でもなく、祭祀簡略化を進言した渡邉前侍従長でした。

 女系継承容認論と「女性宮家」創設論が一体なら、祭祀簡略化もまた表裏の関係といえます。天皇の聖域に干渉し、祭祀を「私事」に貶めて天皇を非宗教化したうえで、名目上の国家機関とし、現行憲法的な「1・5代」象徴天皇制度の安定を図るという構図が浮かんできます。

 21年11年12日に政府主催の御在位20年記念式典が挙行されましたが、これを前にして、日経新聞の連載に掲載された前侍従長のコメントこそ、「女性宮家」創設論議の狼煙でした。

「女性宮家」創設の提唱者は羽毛田長官ではなく、まして園部内閣参与でもなく、渡邉前侍従長であることが分かります。

 八木教授が狙いを定めて論争を挑むとすれば、相手は園部参与ではありません。


以上、斎藤吉久『検証「女性宮家」論議』(iBooks)から抜粋。一部に加筆修正があります

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